【明治28年発表】
黒猫・その11のつづきエピソード。
二上秋山への想いを断ち切るために、髪結いのお島は別れの盃を交わそうと秋山に申し出る。
酒肴を揃えて秋山と差し向かうと、お島は自分の恋心が実らない理由を今一度尋ねる。
言い淀んでいた秋山だったが、腹をくくると、ひそかに想いを寄せる女性がいることを告白するのだった。
一縷の望みを断ち切られたお島は、秋山への想いが消えるまで、再び会いには来るまいと、きっぱり宣言するーーー
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