幻想怪異譚

黒猫・その5

黒猫・その4の続きエピソード。 富の市(とみのいち)のお小夜への敵わぬ恋と執着心に同情し、富の市を袖にしたお小夜に、怒りにも似た気持ちを抱く盗賊・千吉(せんきち)。 富の市が思いを遂げるために、千吉は(タイトルクリックでつづきをよむ)
幻想怪異譚

黒猫・その4

黒猫・その3の続きエピソード。 盲人の富の市(とみのいち)は盗賊に襲われるが、恐るどころか、金品を奪っても良いから殺して欲しいと盗賊に懇願する(タイトルクリックでつづきをよむ)
幻想怪異譚

黒猫・その3

【鏡花怪異譚】明治28年発表 黒猫・その2の続きエピソード。 清らかな優しさから盲人の富の市に手を差し伸べたお小夜(さよ)。 卑しい心を催した富の市に引き倒され、手籠にされそうになるが、寸でのところで釣りから帰った弟の秀松(ひでまつ)に助けられる(タイトルクリックでつづきをよむ )
幻想怪異譚

黒猫・その2

黒猫・その1の続きエピソード。 武家の娘・お小夜(さよ)のもとを訪ねた盲人の富の市は、なかなか帰る気配がない。 やがて辺りが暗くなり、お小夜たちは鮎釣りに出かけたまま戻らない弟・秀松のことが気にかかる。 お小夜は暮色の戸外に立ち出で、門の前を横切る小川の橋のたもとに佇みながら、秀松の帰りを待つのだった。(タイトルクリックでつづきをよむ)
幻想怪異譚

黒猫・その1

武家の娘お小夜(さよ)は雄の黒猫を飼っている。 その目に入れても痛くないほどの溺愛ぶりにお小夜の母は、(物語「南総里見八犬伝」の中で犬と結婚した)伏姫を重ねてお小夜を揶揄する。 ある日お小夜の家へ盲人の富の市が訪ねてくる(タイトルクリックでつづきをよむ)
エッセイ

幼い頃の記憶

明治45年発表。鏡花自身が少年だった頃の忘れえない思い出を綴ったエッセイ。 幼かった鏡花少年は、母との船旅で乗り合いになったひとりの年若い女性と出会う。 色が白く美しいその女性は周囲に馴染もうとせず、どこか寂しげに、ひとり水面や空を見つめているのだった。 女性とのただ一度きりの邂逅は、夢か、現(うつつ)か、それとも前世の光景かーーー。
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龍潭譚【全編】

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未分類

龍潭譚・その10~千呪陀羅尼(せんじゅだらに)~

【鏡花怪異譚】明治29年発表。 龍潭譚その9・ふるさと のつづきエピソード。 魔処・九つ谺(ここのつこだま)から里へ帰った少年・千里(ちさと)。 自分の最大の理解者であった姉のことまでも信ずることができずにいる。 すべての物事に敵意と警戒心をむき出しにしながら過ごすうちに、心身共に衰弱してしまう。 ある日千里は担がれて遥か石段を登り、大きな門構えの寺の本堂に据えられる。 本堂では数人の僧侶が声を揃えて経文を唱えだした。 耳障りなその声に耐えかねて千里は僧侶の一人の頭を叩こうとした。その途端、青い一条の光が差し込んで千里の目をかすめ、胸を打つ。 千里がひるむと、若い僧侶がいざり出て本堂にある金襴のとばりを開く。 と、そこには、神々しい姿の仏像が優しく千里に微笑むのだった――
未分類

龍潭譚・その9~ふるさと~

【鏡花怪異譚】明治29年発表。 龍潭譚その8・渡し船(わたしぶね)のつづきエピソード。 老人に伴われて沼を渡り、少年・千里(ちさと)は故郷へと帰ってくる。 家に戻った千里を待ち受けていたのは、嘗ては親しかった友人や親類縁者たちの奇異の目であった。 再会を焦がれた姉ですら、千里のことを神隠しに遭って気がふれてしまったものと思い込んでいる。 毎日周囲からののしられ、あざけられているうちに、千里自身も疑心暗鬼に陥ってしまう。 あの九つ谺(ここのつこだま)で逢った美女の許に逃げ出したいと 狂おしいまでに願うものの、思い空しく、千里は暗室に閉じ込められてしまうのだった―――
幻想怪異譚

龍潭譚・その8〜渡船(わたしぶね)

【鏡花怪異譚】明治29年発表。 龍潭譚その7・九つ谺(ここのつこだま)のつづきエピソード。 謎めいた美女の添い寝を受けながら少年・千里(ちさと)は夢うつつに美女の寝姿に目を凝らす。 うす暗がりの有明に浮かび上がる、仰向けに横たわる整った顔だち。 その守り刀を持った白い手を眺めているうちに、千里は自分の母が亡くなった日の姿と 美女を重ねてしまう。 死の影を払おうとして守り刀に手をかけると、刀の切羽が緩んで血汐がさっとほとばしった。 千里は慌てて流れにじむ血を両手で抑えようとするが、血汐はとうとうと流れ、美女の衣を赤く染めていく。 美女は変わらず静かに横たわっている。 はっと気づいて見定めると、衣を染めたと見えたのは すずしの絹の着物に透けて映った、紅の襦袢の色であった。 日が高く上ったころに目覚めた千里は、昨晩あった老人に背負われて山を降りる。 美女はその後ろをついて歩く。 やがて大沼のほとりへとたどり着き、千里は老人に伴われて小舟に乗る。 一緒にと駄々をこねる千里だったが、美女は気分が悪くなるから、と岸で見送るのだった。 舟は水を切るごとに目くるめくようにくるくると廻る。 岸で見送る美女が右に見え左に見え、千里は前後左右の感覚を失ってしまう―――