【泉鏡花】竹屋の渡【短編】

明治31年発表

エッセイ風短編。 隅田川を渡る船着き場「竹屋の渡(たけやのわたし)」での出来事。

まだ桜のつぼみも固い頃、早春の墨田堤へと向かうために主人公と友人は竹屋の渡を訪れる。

渡し船に乗り合わせた中には、婀娜な女性と若い美人の二人連れ。

船が岸を離れてからも華やかに戯れる二人であったが、ふいに一人が、「こんな好い景色の此処へ身を投げたらどうだろう」と問いかけるのだった―――。