2021-03

幻想怪異譚

妙の宮(たえ の みや)

明治28年発表。「妙の宮」と呼ばれる山中の社に夜遅く肝試しに訪れた、美しい少年士官。空まで続くような石段を登る半ばで、懐の金時計が鎖だけ残して消えていることに気づく。
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人魚の祠 泉鏡花【まとめてきく】

【鏡花怪異譚】大正5年発表。利根川流域の池沼で怪しい光景に出会ってしまった工学士の回想譚。「私」と友人である工学士は、東京府下渋谷で開かれた茶話会に出席した。会場の近くには名も知れぬ真っ白い花が咲き乱れていた。あたりは燻したような濃く甘い香...
大正期発表作品

人魚の祠【後編】(にんぎょ の ほこら)

人魚の祠【前編】のつづき。桃源郷のごとく幻想的な沼辺で、工学士が目にした風景。靄に包まれた中に現れたのは釣りをする三人の美女の姿だった。