明治期発表作品

幻想怪異譚

黒猫・その23  泉鏡花

【明治28年発表】 「黒猫・その22」 のつづき。 お小夜を守り切り、ともに山を下りたお島は、その足で画師の二上秋山の家を訪ねる。 お互いに思い合うお小夜と秋山を引き合わせたお島は、秋山宅の座敷を借りてお小夜の髪を結い始めた。 仕上がった髪...
幻想怪異譚

蓑谷

蛍を追いかけいくうちに友人とはぐれ、迷い込んだ蓑谷。 美しい女神が護るその場所では蛍を獲ってはならない――母親からの教えに背いてしまった「私」の前にすらりと立つ女性が現れる。
幻想怪異譚

黒猫・その22

自らが犯した罪を悔いるお島。お島自身が富の市の妻となることで富の市(とみのいち)のお小夜への邪な企てを何とか踏みとどまらせようとするも命懸けで想いを遂げようとする富の市には通用しない。
幻想怪異譚

黒猫・その21

お島はお小夜の想いに胸を打たれ、富の市にお小夜を諦めるよう詰め寄る。 本懐を遂げんとする目前の富の市は必死で抗うが、お島の決意は固い。
幻想怪異譚

黒猫・その20

富の市の執念から逃れられないと観念したお小夜は 心に秘めていた思いをお島に語りだす。
幻想怪異譚

黒猫・その19

髪結いのお島の計らいによって縛を解かれた令嬢・お小夜は富の市に向かい、語り始める。
エッセイ

道中一枚繪 その一・後編

東海道中膝栗毛になぞらえて鏡花自身の旅の道中を記した小品の後編。正月五日に静岡県の久能山へ登り、徳川将軍家ゆかりの東照宮へと参詣する鏡花と叔父さんの二人。
エッセイ

道中一枚繪 その一・前編

年の瀬と正月の情景を描いた小品をひとつ。 東海道中膝栗毛の弥次郎兵衛と喜多八に自身をなぞらえた旅行記。
幻想怪異譚

黒猫・その18

黒猫・その17のつづきエピソード。髪結いのお島と盲人富の市の謀略によって囚われの身となったお小夜。あわや富の市の毒牙にかかるその手前でお島が鋭い声を上げて制し、九死に一生を得るのだった。お島はお小夜の猿轡を外し、思い残すことがあれば託(ことづけ)よと伝える―――感想・リクエストもお待ちしていますhttp://izumikyouka.com/2-2/最新のエピソードはこちらから聴けますhttp://izumikyouka.com
幻想怪異譚

黒猫・その17

お島の罠に嵌り、捕らえられたお小夜。縛られ、口をふさがれて横たわるその姿を、お島は冷ややかな目つきで見下ろすのだった。